東急ハンズの看板
小田急線「代々木八幡」駅を下車して宇田川緑道を渋谷へ下り、神南小学校下の交差点の先に馴染みの東急ハンズの看板と『手のマーク』を確認すると、なぜか少し安心する。
「まだロゴマークは昔のままだ」
2022年3月、東急ハンズは東急グループからベイシアグループにい売却されてホームセンターを展開するカインズの子会社になり、ロゴマークも一新される予定になっているので、渋谷店のこの看板も近いうちに新しいものにかわるだろう。
東急ハンズは1976年に浜野安宏さんの企画プロデュースでオープンした。1号店が藤沢に、それから二子玉川店、渋谷店とお店が増えた。
暮らしのこだわり商品を探しているのなら、ハンズに行けば必ず見つかるという驚くべきお店だった。東急ハンズに置いていない雑貨はない。確信できる圧巻の品揃えを誇っていた。
本になった東急ハンズ
お店自体がそのまま本になってしまった東急ハンズの本。
友人がデザインを担当し、知り合いが編集したもので1987年に出版された。もう34年も前の本だ。
手元に残っていた一冊のページをパラパラめくってみた。
所狭しと商品が溢れる圧巻のカタログ本。商品をとおしてクリエイティブが刺激され、その先にありそうなシアワセな世界が広がる。
当時の東急ハンズの店舗もそんなワンダーランドな場所だった。
東急ハンズに行けば何か面白いものがある。
そんな思いで1980年代から楽しく利用している東急ハンズ。
店頭で実物を手にとって商品の素材感や大きさや細部のデザインを確認しながら納得して購入できる、あのリアルな感覚と喜びは単に物を買う以上のものがあって懐かしく思う。
パソコンの画面を見て簡単に商品が購入できる購買スタイルが主流になってしまったネット社会では、現物に触れる機会も実際に手にとって吟味する機会もすっかり減ってしまった。
人と商品の関わり方も時代とともに変わる。
それが寂しくもあり、楽しくもある。
「東急ハンズ」の古いロゴ看板が新しい「ハンズ」のものに替わっても、『ハンズ』の名前は継承される。
東急ハンズの『ハンズ』の由来は「お釈迦様の手」からきているという興味深い話もあるので、新しいハンズの新しい展開を楽しみにしたい。
ちなみに弊社オリジナル製品「リフレクト反射コード」は継続してハンズ渋谷店さんで販売中ですので、現物を確認した方は「素材売り場」切り売りコーナーへどうぞ。